オットのコンサート(ホフ交響楽団とラフマニノフ作曲・ピアノ協奏曲第3番)をドイツのゼルプという街に聴きに行ってきました。
11月27日(木)11月30日の新ベルリン交響楽団とのクリスマスコンサートのオケ合わせが、朝の10時からあり、その後急いでベルリン中央駅に向かい、ギリギリでIC(急行電車)に飛び乗り、電車で4時間半、まずはホフ交響楽団の本拠地=ホフへ。
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ホフは標高が高いそうで、タクシーのおじさんが「ここは、バイエルン地方のシベリアだよ。いつも雪が積もってて寒い寒い。」とおっしゃってました。
確かにベルリンより寒かった・・・・
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ホテルで
オットと待ち合わせて、そこから指揮者の方の車で今日のコンサートホールのある街=ゼルプへ。
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早めに着きすぎて、オーケストラの団員さんもまだ誰もいない・・・
オットはホールで響きを確認しながら練習。

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18時半、オーケストラが揃い、コンサート直前の最終リハーサル。
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20時開演。
まずは、「魔笛」序曲。
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そしていよいよ、ラフマニノフ作曲:ピアノ協奏曲第3番!
この曲は超難曲として有名で、本当に10本の指で弾けるの???って思うくらい音が多く、さらにかなりの超絶技巧を要する曲で、元ピアノ弾き(=4歳からピアノを始めて、日本の音大でピアノ科卒)の私ですが、一生かかっても絶対弾けない曲のひとつです(汗)。
作曲家でピアニストだったラフマニノフは、ものすご~い手が大きな人だったので、とにかくラフマニノフの曲はまず弾くだけで大変です。それに、オットのベルリン芸大でのピアノの先生(=ロシア人)曰く、「ラフマニノフの音楽はラフマニノフ自身が考えていた以上に深い音楽だ。これらを表現するのは大変なことなのです!」だそうです・・・。
私にとって日本の音大時代(=ピアノ科の学生)から憧れだったこのラフマニノフのピアノ協奏曲3番を、ついにオットが、それもドイツのオーケストラと演奏できる機会に恵まれ、私自身、このコンサートをとっても楽しみにしていました。
でも、身内の演奏を聴くということは、実はすごく緊張するし、祈るような気持ちで聴いているので、演奏を楽しんで聴くなんてことはまず皆無に等しいことなのです。
それでも、1楽章の大カデンツァがうまく決まり(笑)、少しほっとして、そこからは目を開けて聴けるようにはなりました(笑)。
二楽章→三楽章と進み、ついにフィナーレ!すごい集中力でオットはこの大曲を弾ききりました!客席からは割れんばかりの拍手とブラヴォーの嵐!
拍手に答えて、アンコールに、シューベルト作曲:即興曲第2番を演奏。
この曲は45分もかかる長い曲ですが、私にとってはあっという間の45分間でした。それくらいいい演奏だったと思います。
特に2楽章のオーケストラとのクライマックスでは、うるっときました。
この大曲を準備するだけでも大変なことだったのに、平行してソロリサイタルや12月のセカンドアルバム録音の準備、私の歌のリサイタルの伴奏など、半端じゃない曲数をこなし、準備(=練習)してきたオット。ほんと脱帽です。

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休憩の後、後半はドヴォルジャーク作曲:交響曲第7番。
演奏を終えたばかりのオットも、燕尾服から普段着に着替えて、客席で一緒に聴きました。
私もここにきてやっとお客として、落ち着いて音楽を味わって聴くことができました。
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コンサート終了後、オーケストラ団員のチェリストの方に車で再びホフまで送っていただき、ホテルに11時過ぎに着き、お腹がすいていたのでホテルのレストランに行きましたが、もう営業時間終了でなにも食べるものがないことが判明(涙)。するとホテルの人が、「イタリア料理の宅配があるから、電話してみようか?」と言ってくださり、急いでスパゲティを注文し、なんとか空腹のまま寝ずにすみました(笑)。
11月28日(金)ゆっくり寝たかったのですが、今日は私が明後日のクリスマスコンサートのオケ合わせがある予定だったので、朝早くの電車の切符を買っていて、急いで荷物をまとめ、朝食もままならないうちにホテルを出発し、ホフ駅へ。
最初に乗った電車が途中、線路工事のため列車が通れないということで、振り替えバスに乗る羽目に・・・・。
なんとか次の乗り換えには間に合い、でも最後に乗った電車が少し遅れたりしましたが、お昼までにはベルリンに帰ってこれました。
さて、私も気合入れてがんばらねば!!!