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ソプラノ 川島幸子

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2007/06/09//Sat * 15:19
音楽留学回想記 Nro.4 波乱の予備進級試験

1.入試といえば・・・
2.1年生からのスタート
3.Überraschung!
4.波乱の予備進級試験
5.初めてのオーケストラとの共演 前編
6.初めてのオーケストラとの共演 後編
7.Vordiplom(進級試験)
8.白井光子&ハルトムート・ヘル マスタークラス
9.Hauptstudium(専門課程)
10.突然の代役
11.ヴェルディ・ガラコンサート
12.第12回チャイコフスキー国際コンクール in モスクワ(1)
13.第12回チャイコフスキー国際コンクール in モスクワ(2)
14.第12回チャイコフスキー国際コンクール in モスクワ(3)
15.第12回チャイコフスキー国際コンクール in モスクワ(4)
16.第12回チャイコフスキー国際コンクール in モスクワ(最終回)
17.初リサイタル in レバノン 
18.バーンスタイン作曲 交響曲第3番『カディッシュ』
19.オペラで王様役に挑戦!
20.モーツァルト作曲 オペラ『後宮からの誘拐』
21.ベルリン・コーミッシェオーパーでのモノローグオペラ
22.(最終回)Diplomkonzert 卒業試験コンサート


4.波乱の予備進級試験
1999年 7月


ドイツの音大は、1年に冬学期と夏学期の2学期制です。
そして2年間の基礎課程の最後にVordiplomという進級試験があります。
ワイマール音大の声楽科は、このVordiplom(進級試験)の点数によって、3年生から3つのコースに分かれます。

-オペラコース(4年間)
-リート・オラトリオコース(4年間)
-合唱コース(2年間)

ほとんどの声楽科の学生は、オペラコースを希望します。
しかし点数が足りないと、希望がかなわないこともあるし、合唱コースに進まなければならなくなることもあったり、また、この進級試験に2度不合格になると退学になります。

2年生の終わりに受けるVordiplom(進級試験)の前に、1年生の終わりに予備進級試験が行われます。
この予備進級試験は、公開で行われますが、点数も出ないし、合格・不合格もないので、まぁこの1年後のVordiplom(進級試験)の予行練習のようなものかな。

課題は次のとおり

-アリア1曲
-歌曲2曲
-共通課題のドイツ民謡(歌曲)
-詩の朗読

という課題で20分ほどのプログラムを歌います。

ドイツ人にとってはなんでもない課題である

-ドイツ民謡
-詩の朗読
ですが、私にとってはまたまた一大事。

私は歌曲の1つを日本歌曲にしたので(日本歌曲を1曲歌ってほしいとリクエストされたから)、その日本歌曲のドイツ語訳をドイツ語の発音&表現の先生とポエム風に作成し、それを詩の朗読にあてたので何とかなりましたが、問題はドイツ民謡でした。

ちょうどこの頃、私は声楽の暗譜の仕方について悩んでいました。
私は今までピアノ一筋で、日本の音大でピアノ科を卒業しているので、頭も体もピアノの暗譜の仕方が染み付いていて、声楽、つまり自分が歌うための暗譜の仕方がイメージできていなかったので、なかなか暗譜がうまく出来なかったのです。
他の人がどうかはわかりませんが、私にとっては、ピアノと声楽の暗譜の仕方が違います。
それに気がついたのがちょうどこの予備進級試験が終わったあとだったのです。
つまり、予備進級試験で悲劇は起こりました。(って大げさな!)

今回の課題のドイツ民謡は、メロディーは有名なシューベルトの菩提樹。
しかし同じメロディーで歌詞が4番まで。
宇宙語ドイツ語の私にとっては、この4番まである歌詞を4回も同じメロディーで、こんがらがらずに最後まで歌うのは至難の業でした。

そして予備進級試験の日・・・・
声楽科のホールには、公開なので他の学年の声楽科の学生達でいっぱい。

アルファベット順に試験開始。
私は10人中9番目。
プログラムは次のとおり

-ロッシーニ:約束
-中田喜直:さくら横丁
-モーツァルト:オペラ『イドメネオ』からイリアのアリア
-共通課題のドイツ民謡
-詩の朗読(さくら横丁のポエム風ドイツ語訳(爆))

そして問題のドイツ民謡。
1番を歌い、2番へ。が、しかし3番の歌詞が乱入。
わけがわからなくなり、顔面蒼白。

深いため息をつき、もう一度1番から歌いなおし・・・・
次は順調に行くかと思いきや、3番でまたもや2番の歌詞が乱入。
あきらめかけたその時!
なんと聴きに来ていたほかの学年の声楽科の生徒達が一斉に続きを歌い始め、みんなで『菩提樹』の大合唱♪

おかげでなんとか4番の最後までたどり着き、歌い終えました。

聴いてた学生達は、この日散々『菩提樹』を聴いていたのですっかり覚えてしまっていた上に、ドイツ人は小学校・中学校の音楽の時間にかなり沢山のドイツ民謡を歌うのでもちろんこの『菩提樹』も知っていたので、ドイツ民謡など歌ったことのない宇宙語ドイツ語の日本人学生(私)のことを哀れに思い、一緒に歌ってくれたのでした。
先生方にも『あんな、試験の最中に他の学生達が一緒に歌うなんて今まで1度もなかったわ。あなた、幸せ者ね。』と言われました。

後で聞いた話なのですが、他の同級生達も実はこのドイツ民謡で歌詞がわけわからなくなってとまったり、歌い直したり、その場で作詞して歌ったり、色々大変だったそうです。


この予備進級試験の後、ものすごく落ち込んで悩みました。
でも、この経験があったからこそ、このあとピアノと声楽の暗譜の違いに気づくことが出来たのだから・・・・・・



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